しあわせみんな 三号店

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化石資源の将来予測

化石資源の将来予測 しかも化石資源は、しばらく枯れそうにありません。五五年前の講義で教師は「あと三〇~四〇年」と言いました。けれど採掘や資源探査の技術が進むにつれ、どんどん延び続けています。今後どこまでもつかの予想は、私にはうかがい知れない理由(や思惑)がいろいろあるらしく、見積もる組織ごとにちがう のですが、石炭が一〇〇~二〇〇年、石油が五〇~一五〇年、天然ガスが五〇~二〇〇年以上といったところ。かりにアメリカが「自国産の石炭だけで国内エネルギー需要の全部をまかなう」としても数百年、ひょっとしたら千年もつ、という試算も目にしました(『狂騒曲』4章)。 天然ガス(メタン)のうち、頁岩(けつがん:シェール)の層に閉じこめられたものをシェールガスと呼びます。鉱床は世界各地にありますが、アメリカのシェールガス生産は二一世紀になってようやく本格化し、現在も伸び続けているのです。そんなわけでどうやら今後の一〇〇年(三世代)~二〇〇年(六世代)ほど、化石資源の枯渇は心配いりません。 その途中でたぶん核融合が実用化し、子孫はエネルギー確保の心配から永久に解放されるのではないか……というのが私自身の期待です。 気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)