5年かけてゆっくり行うのは、除染とは言えない 原発事故から7カ月以上経った2011年10月、ようやく福島県内の除染を進めることになった。計画では5年間で11万戸 (1日約68件)の住宅を、各自治体が業者に委託したり、ボランティアを募ったりして行う。 本来、除染は雨の降る梅雨の時期までに、1万人規模で専門の機械を使って各住宅街を除染し、その後 、市街地の道路や農地や森林などを行うべきであり、すでに初期被曝を過ぎている現状では、被曝を大幅に低減するという意味での「除染」には当てはまらない。 除染の地域を広げ、舗装した道路の2㎜より下、土は3㎝より下の部分に染み込んだ放射性物質を取り除くことが重要だ。 『反被爆宣言』武田邦彦著 双葉社刊 2012年 より