しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

第4章 日本の歴史 「想像力」を大切にしてきた日本文明

第4章 日本の歴史 「想像力」を大切にしてきた日本文明 モンゴル帝国の侵略と日本人の団結力 ここからは、西洋文明と接触した時代からの「日本の歴史」を解析していきたいと思います。 日本は、大航海時代のヨーロッパによるもの以前にも、海外からの侵略を受けたことがあります。「元寇」と呼ばれる、1274年の「文永の役」と1281年の「弘安の役」、2度にわたるモンゴル帝国による日本侵略です。 歴史上世界最大の帝国は1920年時点の大英帝国で、地球上の陸地の約17パーセントを統治下に収めていました。モンゴル帝国の歴史は1206年から1653年までですが、その最盛期には当時世界最大、地球上の陸地の約 17パーセントを統治下に収めていました。 よく世界の3大征服者ということでマケドニアアレクサンドロス大王、フランスの皇帝ナポレオン、モンゴルのチンギス・ハーンの名が挙げられます。その中で最も広大な領土を支配したのがチンギス・ハーンモンゴル帝国でした。 そうした、当時世界最大の強国であるはずのモンゴル帝国の侵略を、日本は2度、撃退しました。戦後の学校教育は日本を矮小化して印象づける傾向にありますから、教科書などの説明では「モンゴル帝国の侵攻は、暴風雨に遭遇したことにより失敗した」とされることが多いものでした。 今では研究も進み、当時の鎌倉幕府執権・北条時宗の采配とそれに十分に応えた九州の御家人たちの実力によって撃退したことがわかっています。暴風雨は、モンゴル軍が兵を引き上げる際に遭遇したものですから関係がありません。モンゴル帝国の隷 属命令をきっぱりと拒否したのも時宗でした。 『かけがえのない国――誇り高き日本文明』 武田邦彦 ((株)MND令和5年発行)より R060131 125