電力会社の隠ぺい体質は、マスコミのチェック機能が働かないことにも要因がある 
福島第一原発事故以来、いやというほど実感している電力会社の隠ぺい体質。国から出る電力・原発関連の予算は、さまざまな名目で政治家や地元企業、マスコミなど関係各所に配られている。 マスコミは電力会社に莫大な「広告費」を出してもらっているので、あからさまに批判することは死活問題になる。えてして脇が甘くなり、その結果、電力会社に「自分たちの会社は何をしても潰れない」という驕りが生まれてしまったのだ。 小さな食品会社が不祥事を起こすと袋だたきにするマスコミが、東電に質問するときには「お聞きしてもよいですか」「ありがとうございます」などと言うのだ。判官贔履と言われた日本人の魂はどこにいったのか？ 『反被爆宣言』武田邦彦著 双葉社刊 2012年 より
