日本人を「A級人間」と「B級人間」とに分ける考え方が間違っている 
東京の電力は福島県と新潟県の柏崎市で作られているが、これには理由がある。東京在住の人を「A級人間」、原発が立地している場所に住む人を「B級人間」と、政府や電力関係者が勝手に分けているためだ。 A級人間とは「安全な場所に住んでいる人」、 B級人間は「原発によって危険にさらされるかもしれない場所に住んでいる人」ということになる。 原発事故後、私が関西で講演を行った際、「琵琶湖のほとりに原発を造るべきだ」と発言したところ、猛烈に非難された。そこで、「琵琶湖ではなく、若狭湾に造った原発は容認するんですか？」と問うと、全員が黙ってしまった。 自然の豊かな場所になぜ原発が立地しているのか、今一度考え直す必要はあるだろう。 『反被爆宣言』武田邦彦著 双葉社刊 2012年 より
