しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

● おわりに

● おわりに 筆者はこの本を書くにあたって、リサイクルで儲けている人、ダイオキシンが大げさな毒物でもないのに猛毒だと言って利益を受けている人、そして地球温暖化もそのこと自体を自分の出世の道具にしている人たちを糾弾してきた。 しかし、人を糾弾するということはあまり良いことではない。できれば、穏やかに話したい。筆者が「糾弾」し、怒りをあらわにする方法をとったのはそこにこそ環境を壊す問題があり、日本の伝統的文化を根こそぎ破壊する危険が迫っていると考えるからに他ならない。 現在の環境問題の論議の多くは、残念ながらウソをついて人の隙を狙うことによって成功するということを認める社会をつくることに役立っている。 かつての日本、礼儀正しい文化を持っていた日本には汚いことはやってはいけないという不文律と公共心があった。誠実が第一だったのである。 今からでも遅くない。リサイクルやダイオキシン地球温暖化対策といったことを論議して、環境問題を真剣に考えている気になるのはもう止めよう。もっと心豊かで平和であり、真面目に着実に働く人が尊敬される牧歌的でシンプルな社会をもう一度つくり直すということに中心をおいた方が余程、環境問題に向き合うことになると思う。 その意味では環境問題は非常に重要で、とても遊んでいられるような状態ではない。 最後に本書を出版するに当たって研究を助けてくれた石川朝之君、松本貴仁君、丸山宜広君、那須昭子さん、大場大司君、坂本健太郎君に感謝の意を表する。 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか武田邦彦 洋泉社刊 2007年 20231003  221