しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

出発の詞

『出発の詞 第七期生の諸君 ご卒業をお祝い申し上げます 。諸君は新たに 大学へ、社会へと進まれるわけです。きっと期待と不安が交差していることでしょう。 高校を卒業すると諸君は社会人としてみなされるのです。そこには高校時代と違った自由があり、同時に各人が責任と義務を持つのです。責任と義務、言葉で表現すると簡単ですが実行することは容易なことではないと思います。ところで人間の後世最大の遺物は何か。有名人、実業家として名を残すことか。それは 特定の人には 可能かもしれないが全ての人には不可能である。とすると全ての人が残せる最大遺物は何か。それは各人の人生である。自分の人生を一度も考えない人はいないと思うが、諸君は自分の人生のスタートを切ったのです。人間の一生の勉強が新しく始まったのです。 先にはどんな困難、喜びがあるかは分りません。しかし歩まない訳にはいかないのです。 自分の人生を如何に歩むか。高校時代は心のオアシスであってもよいが過去を振り向かず大きく成長したいものです。自分自身をよく見つめ、小さな殻に閉じこもることなくスケールの大きな人間として一歩一歩をカ強く踏みしめ歩んで下さい 。 昭和四七年弥生 緑和会会長 栗原 稔』 以上の文章は、高校卒業時の文集に寄せられた同窓会の会長の送る言葉で、私の高校の先輩ですが、面識はありません。しかし、私が高校を卒業する際に、まだ20代前半のはつらつとした社会に出たての若者だったに違いありません。 その先輩の言葉が今でも生きています。既に、還暦を過ぎて10年ですが、自分の人生を振り返って、様々なことを考えます。その時、先輩のこの言葉はいつでも、頭をよぎるのです。 そして、自分自身の卒業文集を見ると、若造のくせに、今を懸命に生きる、というようなことを書いています。今でも、心がくじけそうになることが多々ありますが、その心構えは不変です。 きっと、死ぬまでこの気持ちは持ち続けようと誓いを新たにしました。