しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

●地球温暖化防止キャンペーンの誤り

地球温暖化防止キャンペーンの誤り 二酸化炭素を減らすには、一にも二にも人間が二酸化炭素を発生させないことである。 それには石油を使わないことだから、自動車で走る距離を短くしたり、電気をこまめに消したり、また家の暖房を少し節約することになる。考えてみると、50年前にはほとんどの家庭に自動車はなかったし、20年前はエアコンもまだあまり普及していなかった。 ところが、現在では家庭や職場はもちろん、自動車や電車の車両にも必ずエアコンが取り付けられている時代である。部屋の温度を1年中快適に保とうとするわけだから石油の使用量も増えるはずである。 そうすると、話は簡単で「自動車で走る距離を少なくし、電気を消し、エアコンを止める」ことをすれば石油の消費量は減る。そうすれば地球温暖化を防げるということになる。お役所もマスコミもそう言っている。 しかし、本当はこれも間違いである。 こんなにまともそうに見えることが間違っているのだから、環境問題は人を騨しやすい。 日本は1年に石油を3億トン輸入している。それを全て個人が自動車のガソリンや電気として使っているかというとそうではない。 石油は、その多くが「産業」で使われている。なぜ産業で石油を使うかというと「製品」をつくったりそれを流通させたりするためである。産業は製品にしろサービスにしろ「何かを売るため」に活動する。その活動に石油を使うのである。 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか武田邦彦 洋泉社刊 2007年 20230826  136