『「新型コロナ」「EV脱炭素」「SDGs」の大ウソ』武田邦彦著 ビジネス社刊 まえがき ―――日本社会はどのくらいのウソにまで耐えられるのか この本で、私は「日本社会はどのくらいのウソにまで耐えられるのか」ということを論じていきます。 現在の日本社会においては、とても多くのウソが蔓延しています。それが端的に現れたのが、約2年にわたって続いている新型コロナウイルスの騒動です。 2020年1月に日本で最初の新型コロナ感染者が確認されてから、これにまつわるウソが流布され続けました。 新型コロナが、まるで人類を絶滅させるかもしれない怖ろしい病気であるかのようにメディア等で宣伝されると、マスクの着用やワクチン接種が実質〝強要〝されることになりました。
本当に、新型コロナは日本全国が一斉に自粛をしなければいけないようなウイルス感染症だったのでしょうか……。 そして、今なおテレビでは「変異株であるオミクロン株が再流行」などと恐怖を煽ろうとしています。 しかしオミクロン株はその発生当初から、感染時の症状が鼻水などの軽微なものだと報告されています。まさにただの風邪でしかありません。それでもテレビは「たとえ症状が軽くても、多くの人がかかればそのなかには重症化する人も出てくる」などと言います。 ですが、そんなことは当たり前の話です。昔から「風邪は万病のもと」と言われるように風邪をきっかけとして千人、万人の人が亡くなってきたのです。それとオミクロン株の何が違うというのでしょうか。 このような欺瞞の背景を一つひとつ明らかにしていく―――、それが「日本社会はどのくらいのウソにまで耐えられるのか」という本書のテーマの整理になるだろうと思います。 * 本論では、私が科学者として調べた事実、理系的思考に基づいた話を述べていきますが、こうした内容は現在のウソで固められた日本社会には邪魔者でしかないようで、なかなかマスメディアでは発言の機会が得られません。 そのため近年、私はYouTube(ユーチューブ)を発信の場としていたのですが、ここでも2021年9月から「新型コロナウイルス感染症とそのワクチンに関する誤情報を規制する」という方針がとられ、私の配信する動画のいくつかもこの規制にかかってしまいました。 だからといって私は「正しい情報」を伝えることを止めるつもりはありませんし、また現代社会ではもはや「言論の自由」を止めることは不可能でしょう。 今回こうして書籍にまとめたのは、私の科学者としての信念であり、生まれ育った日本が少しでもよくなればとの想いからなのです。 武田邦彦 『「新型コロナ」「EV脱炭素」「SDGs」の大ウソ』武田邦彦著 ビジネス社刊 20240224 P5