しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

「高コストでも脱炭素を」という妄想

「高コストでも脱炭素を」という妄想 コストはかかっても脱炭素を目指すべし―――という意見もよく目や耳にします。いわゆる再生可能エネルギー(ソーラー発電や風力発電)などを推進したい方々が吐く言葉です。はたしてまっとうな意見なのでしょうか? 電力なども含めたモノ(ただし新品 )の値段は、モネの絵や一〇〇カラットのダイヤモンドとか、税率がたいへん高い酒・タバコなど特殊なものは別にして、人件費の比率が過度に大きくない場合、「それをつくるのに使ったエネルギー」にだいたい比例するでしょう。いまの世の中、エネルギーの消費量はCO2排出量にほぼ比例するため、値段イコールCO2排出量だと思っても、さほど的外れではありません。 太陽光発電風力発電の電力が高いせいで庶民から再エネ促進賦課金を徴収する暴挙も(ウソ12)、バイオ燃料の値段が途方もなく高いのも(ウソ13)、「誕生」の手前で莫大なエネルギーを使い、大量のCO2を排出したせいです。 先ほどのCCSについては経産省が二〇二二年四月二〇日、二〇五〇年の実質ゼロ化(ウソ10)に向けた計画を発表し、それを報じる新聞が、「課題は(二・四兆円の)コスト」と書きました。コスト分のCO2が根元で出てしまうことに、記者氏は気づかないのでしょうか? 気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)