しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

ウソ12 太陽光発電や風力発電は、国のCO2排出を減らす

ウソ12 太陽光発電風力発電は、国のCO2排出を減らす 【事実】 減る状況がありえたとしても、格差の拡大、電力の不安定化、環境破壊など、害があまりにも大きい。 太陽光発電のエネルギーペイバックタイム(EPT)は、ほぼ三年だよ―――と学科の先輩が言いました。PT部分は、日本語なら「回収期間」ですね。つまり、製造から廃棄までの投入エネルギーを、三年分の発電で取り返せる。投入エネルギーの大半は化石資源です。 先輩の言が正しいなら、「元がとれた」四年目から先、発電設備は独り立ちでき、タダの太陽光を電気に変え続ける。国家レベルで行えば、電気代も下がり、化石資源の使用量も減って 寿命が延び、バラ色の社会になるか……と、少し遠い分野の私もワクワクしました。 その日から二五年が過ぎました。EPT値はどうなった? EPTは、太陽の光エネルギーを電気に変える変換効率(光吸収物質が一種類なら理論上の最大値は三二% )が高いほど、短くなります。変換効率が向上したのでしょう、ネット情報で、いまEPTは二~三年。大進歩でもないにせよ、少しは短くなった(よくなった)とみてよさそう。 ではバラ色も濃くなった? ちがいます。 CO2を悪者とみる風潮のもと、見た目だけCO2を出さない太陽光発電(や風力発電)を個人や事業者レベルで展開する結果、電気代はかえって上がり、化石資源の寿命が延びる気配もありません 。 状況悪化の根源は、EPT値のあやしさでは? ………と思い、計算をしてみました。結果を紹介しましょう。途中が目障りな読者は、最初と最後あたりの数字だけ見てください。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)