しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

自然界の生物は「栄養ピラミッド」を構成……果たして、人間は?

自然界の生物は「栄養ピラミッド」を構成……果たして、人間は? 自然界の生物は「栄養ピラミッド」を構成していますが、その頂点に座る肉食動物は全体を見渡し、自分の縄張りにある食糧が持続的に供給される限界を超えて狩りをすることはありません。一方、草食動物は肉食動物が持続性社会について責任を持ってくれるので、草が育つだけ、食べ尽くします。 そして人間は利用できるものは利用し、持続性の限界を超えることに注意をはらいません。その点で、人間は「知恵を持った最初の動物」、「言語を使える唯一の動物」、「神に似せて作られた尊厳ある動物」とされていますが、それは自分で自分の姿を見て、誉めているにすぎないのでしょう。 人間は、「草食動物のノーテンキと、肉食動物の檸猛性をあわせ持ったやっかいな存在」の可能性があります。二〇世紀の終わりに、人間は「このまま、たらふく食べて飲み、したいだけすれば人類は破滅する」と知ったのです。それは国連の事務総長がすでに三〇年前に管告し、それを裏付ける多くの書籍まで出ているのです。それでも、人間は「凶暴な草食動物」のように、破滅への道を進んでいるのではないでしょうか。 『日本社会を不幸にするエコロジー幻想』 武田邦彦著 (青春出版社 平成13(2001)年刊) 2023112113  221