しあわせみんな 三号店

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薬の効果と副反応のバランス

薬の効果と副反応のバランス 「健康でない人を健康に戻す」のが医療行為であり、それを独占的に行うことのできるのが国家の医師試験に受かった医師免許を持った人です。 国の許可があるから治療のために他人を傷付けることもできる。医師免許を持たない人は、医療行為を行ってはいけないことになっています。注射一本を打つのも身体に穴を開ける行為ですから、一般の人が行えば傷害罪になります。 薬の副作用についても、たとえば抗ガン剤にはかなり激しい副作用を伴うものがあって、髪の毛が抜けるとか身体の一部が酷く痛むことがあります。 それでも医師は副作用の強い抗ガン剤を使用することを許されています。なぜ許されているかというと、相手が病人だからです。副作用の危険性まで考慮したうえで、患者さんの健康を取り戻そうという考えがあってのことです。 医師は医療行為が認められているので、副作用があってもそれ以上に治療の効果が見込めるのであれば、その薬を処方することができます。 市販の薬が医師の処方薬よりも効果が見込めないのはある意味では当然で、市販のものは医師の了解がないので副作用は認められないわけです。つまり、そのぶん医師の処方薬ほどの効果も見込めないということになります。

そのように考えた時、新型コロナワクチンはどうなのか。 先ほど例示したように、日本人の約99%の人は新型コロナにかからなかったわけですから、その人たちは健康な人です。その時にワクチンを日本人全員に打つということになると、その意味合いは普通の薬とはまったく違ってきます。 これまでのトータルで約1%の人がコロナウイルスにかかったので、その危険性をワクチンによって弱めることができればいいでしょう。 しかしそれでも今回の新型コロナのように1%しか感染して発病する人がいない場合、他の99%の人はどう考えればいいのかという問題は残ります。 99%の人はワクチンを打たなくても新型コロナにはかからないわけですから、その時に処方する薬としては、副反応のあるものはダメだということになります。そのためワクチンにおいては副反応について非常に厳しい見方が生じます。つまり、健康な人に副反応のある薬を投与できるのかという医療の根幹にかかわる問題に触れてくるためです。 今の日本の医師たちはそういった倫理・哲学的なことがわからない人が多い。しかも厚生労働省の御用学者のような人が「ワクチンを打てばいいじゃないか、みんなのためにワクチンを打とう」と簡単に言うわけですが、そういう人は本来、医師免許を返納しなければいけません。 医師の仕事というのは、時に人の身体を傷付けたり、人の健康を損ねたりすることがあるけれども、それは「治療目的に限る」ということを彼らは自覚しなければいけないのです。 これは医師法などの法律などにも書かれていることですから、きちんと法律に則って考えれば、それに反する医師は医療行為に携わることができなくなるはずです。 医師になるためにはまず大学の医学部で6年という長い教育期間を経て、その教育を受けるための高額な学費を支払い、大学を出てからは医師試験に合格して国家の認定する資格を取らなければなりません。 それからさらにある程度の研修を経て、国民から見ても、あの人は医療の専門家だと受け入れられるようになってはじめて医師となり、医療行為が許されているのです。 『「新型コロナ」「EV脱炭素」「SDGs」の大ウソ』武田邦彦著 ビジネス社刊 20240323 P86