しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

最後のチャンス

最後のチャンス COPの議論が(まぁ当然ながら)なかなか前に進まなくてイラつく人たちが、「今回こそ最後のチャンス」と息巻いてきました。古くは二〇〇一年七月の『タイム』誌が、七月という変則的な時期にドイツのボンで進行中だったCOP6の再開会合を、「温暖化協定のラストチャンス」と評しています。以後も、COP11(二〇〇五年)からCOP17(二〇一一年)まではほぼ毎回、各国の環境大臣環境学者が会期中に「温暖化の悲劇から地球を守る最後のチャンスです」と叫んできました(『不都合』13章)。 もともと不毛な言い争いになるしかない話、「笛吹けど踊らず」の話だから、「ラストチャンス年」がどんどん記録を伸ばすのも、当然といえば当然です。けれどメディアには、そういう面をこそ国民に知らせてほしいと思います。むろんベストは、成果ゼロのCOPなど無視していただくことですが……。 気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)