しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

都市住民による家庭菜園

都市住民による家庭菜園 食料自給という面でいえば、家族農業(家族単位で農業を生業とする)というカタチにこだわらず、都市住民による家庭菜園を増やすという道もあります。 ここで一例として、農業を知らない都市住民に向けて体験農園を提供している「株式会社マイファーム」を紹介しましょう。同社では、サラリーマンなどの本業を持つ人に対して、15平米(4.5坪)の土地を貸し、インストラクターが土作りから収穫まで手取り足取り教えてくれるというサービスを展開しています。しかも本業が忙しい時には、農作業を代行してくれるのです。同社はこの事業を京都から始め、近畿2府4県、東京、愛知、静岡と広げてきました。体験農園では無農薬で野菜を脊てているので、野菜を収穫する時などは、あえて「採ったその場で、洗わずに食べてください」と指導します。すると参加している都市住民たちは、「これが本物の野菜だったんだ!」と感動します。 同社では「6万人の人が体験農園を利用すれば、食料自給率が1%上がり、耕作放棄地 38万ヘクタールのうち2万ヘクタールが耕作地として回復する」と予測しています。たとえば同社のようなサービスを提供する会社が全国各地に多数誕生して、 この20倍の利用者が集まったらどうでしょう。耕作地が40万ヘクタール増え、耕作放棄地は解消します。自給率は20%上がりますから、60%近くにまで増えます。 近い将来、少子化や人口の地方分散が進めば、都会では人口が減少し、あちこちに空き地ができるでしょう。それらを活用すれば、都会でも手軽に家庭菜園を楽しめます。 もともと、「小さな家でも庭を持って緑と共に暮らす」というのが、自然との和を大切にしてきた日本人の生活感覚です。今後は空き家はどしどし取り壊して家庭菜園にすることで、都市住民も緑に親しむ生活を送ることができ、それが災害時の食料供給源にもなります。 農業は、子供に惰操教育を、成年に癒やしを与えてくれるだけでなく、高齢者には体を動かすことで健康をもたらしてくれます。 西田さんに代表される「スモール・メリット」の家族農業や家庭菜園などを通じて、国民の健康を増進し、国土の豊さを守り、食料輸入のリスクを軽減するという、一石三 烏を得ることができるのです。 今後の日本のために‥‥、未来を担う子供たちのために‥‥、この国の希望のかたちを考えよう。塾長・伊勢雅臣氏と共に学ぶ動画サービス「日本志塾」 『Renaisance Vol.13』ダイレクト出版 「家族農業」こそ日本再生の道 伊勢雅臣氏より R050526