しあわせみんな 三号店

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環境破壊論のフェイクニュース例  「環境ホルモン」と「ダイオキシン」

環境破壊論のフェイクニュース例  「環境ホルモン」と「ダイオキシン地球温暖化のようなエセ環境破壊論は、今までに、いくつもの論が現れては消えていきました。たとえば、「環境ホルモン」と「ダイオキシン」の騒動です。 環境ホルモンとは、環境中に存在して生体に入るとホルモンと似た作用をして生殖機能などに悪影響を与える(精子が減る、オスがメス化するなど)と考えられた化学物質の総称でした。 科学の進展によってもたらされた「新しい形の公害」といったとらえ方をされるなどして話題を呼んだものです。 環境ホルモンの提唱者はアメリカの女性環境活動家シーア・コルボーンで、1997年発刊の複数著者との共著『奪われし未来』(日本語訳)はベストセラーとなりましたが、環境ホルモンに関する第1回の研究会からマスメディアが招待されていました。初めから普通ではなかったのです。 環境ホルモンは途中で、科学から完全に外れました。提唱者のグループが、「測定できない濃度の環境ホルモンが、生体に影響を及ぼす」としたからです。 「測定できないほどの濃度の物質」が生体に影響を及ぼす可能性が大きいことは確かでしょう。しかし、それは科学ではありません。 測定できないのであれば、それはすなわち「科学的な実証の方法がない」ということだからです。実証されない間は、結論を出さないのが科学というものです。 ダイオキシンは、塩素系の成分を含む物質や製品などを燃やした時に発生するとされる物質で、環境ホルモンの一種だと言われていました。 ・1976年にイタリアの都市セベソで起きた農薬工場の爆発事故で家畜が大量死したのは放出されたダイオキシンが原因とされた、 ・2004年のウクライナ大統領ユーシェンコの突然の重病は、ダイオキシンを盛られたことが原因とされた、 ・ベトナムの結合双生児「ベトちゃん・ドクちゃん」はダイオキシンによる奇形 といったことが盛んに取り沙汰された。 ところが今では、セベソの件は取材なしの報道、ウクライナ大統領の件は塩素系農薬が原因、そしてベトナムの結合双生児は、遺伝疾患だったことがわかっています。 ダイオキシン騒動が頂点にあった2000年頃、筆者は関係する論文や書籍を綿密に調べました。その調査結果は「人についての被害報告がどこにも見られない」ということでした。 結合双生児の件をはじめ、人間に対するダイオキシン被害の報道は、ヒステリックな社会的反応に対して、科学が事実を示すことを怠ったためにエスカレートしたものでした。 その証拠にダイオキシンの報道がなくなった以後は、ダイオキシンの患者は出現していません。ダイオキシンは報道がつくり出した“架空の毒物”だったのです。 『かけがえのない国――誇り高き日本文明』 武田邦彦 ((株)MND令和5年発行)より R051222 27