しあわせみんな 三号店

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鳥山明さんのご冥福をお祈りいたします

鳥山明さんのご冥福をお祈りいたします 「DRAGON BALL」や「Dr.スランプ」などの名作を生みだした漫画家の鳥山明さんが、3月1日に68歳で亡くなりました。彼はわたしも含めた昭和30年度生まれの同い年のホープでした。漫画はもちろんゲーム「ドラゴンクエストドラクエ)」の大ヒットもあり、世界中でもっとも有名な日本人の1人でもあった彼のご冥福を祈ります。 そんな鳥山明さんの“ニセ”イラストやサインがインターネット上のオークションサイトやフリマアプリで多く販売されているというニュースがありました。出品者はテレビが連日彼の特集を組んでいる「今なら売れる!」と考えたのかもしれませんが、このタイミングでこのニュースを聞くなんて彼の功績を想うとあまりにも悲し過ぎます。中には実際に数万円で販売されたものもあるようで“火事場泥棒”にも似たやり口には怒りしかありません。ニセモノがもってのほかなのは言うまでもありませんが、仮に“本物”だったとしても鳥山さんが心を込めて描いたものを勝手に現金化するのは、明らかに彼に対する冒涜です。 わたしもサインを求められることはありますが、出来る限り対応するように心がけています。その際にはその出会いがよい思い出になるよう、一言でも二言でも会話するようにし、書いたサインを終生大事にしてもらえることを願います。 このように本当ならサインは求めてくれる人と対面でしたいものですが、全国すべての町に出向くことはできません。そのためあらかじめサインを記した“サイン本”を作ることがあります。書店に並ぶサイン本の文字は、もちろん印刷などではなく、これを手にした読者が喜んでくれる顔を想像しながら一冊一冊丁寧に直筆でサインしています(ちなみにサイン本だからといって価格が割り増しになることはありません)。 直筆サインの証明について特許を持ち筆跡鑑定も行う専門家は今回ネット上にあがった鳥山さんのイラストやサインに対し、「一見したところ偽サインしかない。偽物は本物をコピーしたり上からトレースして簡単に作れるので注意が必要。特に鳥山明さんのサインはひらがなだけなので難易度は低い」「サインをもらった時のエピソードなどが書いてあるものもあるが、エピソードはウソをつける」と一刀両断しています。 そりゃそうでしょう。なぜならもう二度と新たにサインをもらうことができないのですから、本物なら誰も手放すわけがありません。 「百田尚樹のニュースに一言」令和6年3月15日より