しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

野菜――――スカスカの野菜は、食べても意味なし

地球上には、お腹いっばい食べているのに飢餓状態にいる人が20億人もいるという。カロリーは足りているのだが、ビタミン・ミネラルといった微量栄養素が足りていないのだ。「隠れた飢餓」として、WHOや国際食糧政策研究所が警鐘を嗚らしている。 野菜はビタミン・ミネラルの優秀な供給源だ。ところが、さまざまな研究から、野菜に含まれる栄養素が減ってきていることがわかっている。原因は効率ばかりを重視した現代の農法だ。野菜をより大きく速く育てようとすると、栄養が十分生成されずスカスカになる。また、化学肥料は土中の細菌等にダメージを与え、土が痩せていってしま う、肥料の過剰施肥は、かつてアメリカで起きた「プルー・ベビー事件」のような例もある。赤ちゃんにホウレンソウの裏ごしを与えたところ、顔色が真っ青になって死に至ったという事件だ。これは野菜に含まれる高濃度の硝酸塩が原因で、化学肥料を多用する栽培で生じやすい。 WHOは硝酸塩の単独致死量を4000㎎、1日の許容摂取量を体重1㎏に対し3.7㎎と定めている(体重50㎏=185㎎)。東京都は長期間にわたり 野菜の硝酸塩を検究しているが、これまでの最大値はチンゲン菜1万6000㎎/㎏だった。この場合、計算上は250g(1株半)で致死量に逹することになる。市販の野菜で5000㎎/㎏レベルはザラにある。選ぶべきは、適切な肥料管理がされ、丁寧に育てられた野菜だ。単に「有機」というだけではどのように作られているかわからない。真面目に農業に取り組んでいる生産者を探すべきだ。 『Renaisance Vol.13』ダイレクト出版 「安全な「食品選び」ガイド」 西川榮郎氏より R050626