しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

● 二酸化炭素の発生量は水素自動車の方が大きいと発言する人はむしろ良心的だ

二酸化炭素の発生量は水素自動車の方が大きいと発言する人はむしろ良心的だ ただ、この世の中には良心的な人もいる。 名古屋で行われた講演会で、スズキ自動車の技術の重役が、水素自動車と普通のガソリン自動車での二酸化炭素の発生量について説明していた。 彼は「水素自動車とガソリン自動車を比較すれば、二酸化炭素の発生量は水素自動車の方が大きく、それは水素自動車をつくるには大変な労力がかかることや、もともと水素はエネルギーとしては地球上にないので、石油からつくることになるからそれも原因となって二酸化炭素が多く出る」と言っていた。 このように自動車会社でも、またエネルギー関係でも、さらに森林の研究者でも、世の中には正直でちゃんとした人というのは常にいるのだが、ただ現在の日本では正直な人が報われずに、社会不安を煽ったり故意の誤報をアナウンスする人が前面に出るので、奇妙な話が横行している。 ダイオキシンの毒性研究では日本で第一人者の和田教授がテレビに出なかったのは、真実を語るからである。事実や正しい科学的解釈を話す学者は、現在のマスコミからお呼びはかからない場合が多い。 マスコミでも事実を伝える姿勢を保持している立派なところはある。筆者はそれを何回か経験した。視聴率の数字が微妙で、ここで「やらせ報道」をしたら視聴率が上がるという時でも、正しい報道をする番組もあるし、記者もおられる。そんな時はホッとするが数は少ない。 日本の放送を規定する法律に「放送法」というものがある。第3条は放送の本来の目的と健全性を規定した条文となっている。そこには、こう示されている。 ①事実を報道すること ②異なった見解がある時には両方を報道すること 放送法第3条は放送に携わる人の憲法のようなもので、これに反するようなことがあればテレビ会社を解散するぐらいの覚悟がいる。しかし、現実には政府を監視するはずの放送局がこの第3条違反で注意を受けるような状態になっている。 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか武田邦彦 洋泉社刊 2007年 20230901  151