しあわせみんな 三号店

日本人は太古の昔から「しあわせみんな」という素晴らしい知恵をもって生きてきました

農薬使用率の高い国ほど 発達障害が多い

農薬使用率の高い国ほど 発達障害が多い

 

私は子どもたちの口に人る食物をよりよくしたいという思いでこの活動を始めました、世の中の流れはそれに逆行しているようです。2022年12月、文科省は通常学級の生徒の8.8%、約11人に1人に発達障害の可能性があることを報告しました。クラスに約3人の発達障害の児童がいるということになります。 発達障害とは、 自閉スペクトラム症 注意欠如・多動症ADHD) 学習障害(AD) などの総称で、精神障害の一種です。つまり、生まれつき脳の機能が違って、普通に授業を受けられない子どもたちが増えている。通級指導教室に通う児童生徒数は2010年に6万人だったのが、2020年には16万5000人と、10年で2倍以上になっています。 脳神経学者の黒田洋一郎、木村-黒田純子両先生は、この原因を「ネオニコチノイド」だと 指摘しました。これは1993年ごろから使われるようになった新しい農薬で、神経毒性が強いことと広範な生物・環境への悪影響がわかってきて、1999年にいち早く規制を設けたフランスに始まり、EU諸国、アメリカ、カナダ、ブラジル、台湾、韓国、中国でも使用禁止の動きが広まっている薬品です。 ところが、日本だけはなぜか農薬薬残留基準の.緩和が進み、規制どころか逆行している。黒田先生らの「とくに子どもの脳や神経に影響がある」という研究は、国内よりもむしろ外国で深刻に捉えられています。 もう1つ、黒田先生らが注目したのが、農薬の使用率が高い国ほど発逹障害が多いという事実でした。OECDの調査によれば、単位面積あたりの農薬使用量は、米国やオーストラリアをおさえ、日本と韓国がトップなのです。そして日本と韓国の発達障害の有病率も抜きんでて高い。この因果関係は証明されてはいませんが、見事に符号しているところを見れば、やはりリスクは大きいと捉えるべきです。「基準値以内なら農薬は安全」と.言われてきましたが、ネオニコチノイドでその安全神話は崩壊したとい見ていいでしょう。 フランスでは2022年から、学校給食や老人ホーム等の食事は、食材の50%を有機、または それに準ずる品質のものにしなければならないという「エガリム法」が適用されています。子どもたち、そして自分たちの健康を考えるなら、日本もフランスに追いつかなくてはいけない。 しかし、日本の食の安全を取り巻く環境は年々悪くなっています。私がこの括動を始めたとき、認可された食品派加物の数は374種類でした。それが今や1500種類以上にまで膨れがっています。政治に任せるだけでは、いつまで経っても安全な食卓は実現しません。自分たちで行動していく必要がある。 「オルター」とは、「オルタナティプ」という言業が由来です。これは「本物」「安全」、「エコロジー」等の視点から、私たち自身が選びとるもう一つの生き方・暮らし方という意味。オルタナテイプな生活を実現していくためには、政府や生産者、メーカーの力だけでは難しい。消費者自身が真実を見極め、選ぶ目を持ち、問題を解決していこうとする姿勢が必要なのです。 そこで次(貞)からは、どんな食品が安全で、どんなものにリスクがあるか、私なりの安全基準を紹介していきたいと思います。みなさんが食品を選択するときの一助にしていただければ幸いです。 『Renaisance Vol.13』ダイレクト出版 「安全な「食品選び」ガイド」 西川榮郎氏より R050618